ロンドン版

2022年9月23日 (金)

英中銀、0.5%利上げ=物価高騰で2回連続―政策金利2.25%に

 【ロンドン時事】英イングランド銀行(中央銀行)は22日、物価高騰を抑えるため、政策金利を1.75%から2.25%に引き上げると発表した。前日に開いた金融政策委員会で賛成多数で決めた。通常の2倍となる0.5%の利上げは、8月に続いて2回連続。中銀は「必要に応じて力強く対応する」として、金融引き締めを継続する方針も表明した。

 9人の政策委員のうち、5人が0.5%の利上げを主張する一方、3人は0.75%、1人は0.25%の引き上げを求め、意見が大きく分かれた。利上げ自体は昨年12月以来7回連続で、政策金利はリーマン・ショックが起きた2008年以来の水準となる。

 8月の英国の消費者物価指数(CPI)は前年同月比9.9%上昇と、伸び率は11カ月ぶりに鈍化。 しかし、ロシアによるウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格は高止まりしている。中銀は、CPI伸び率が目標の2%を大きく上回る状況が今後数カ月は続くと予測する。

 ロイター通信によると、0.5%の利上げは市場予想通り。中銀は、量的引き締めに関し、保有する国債を今後1年間で800億ポンド減らし、7580億ポンドとすることも決めた。

スイス中銀、0.75%利上げ=政策金利0.50%に、マイナス金利から脱却

 【ロンドン時事】スイス国立銀行(中央銀行)は22日、マイナス0.25%の政策金利を0.75%引き上げ、プラス0.5%にすると発表した。23日から適用する。インフレを抑えるため、6月に続いて2回連続で利上げし、2015年1月に導入したマイナス金利政策から脱却する。追加利上げの可能性も示した。

 欧州中央銀行(ECB)は今年7月にマイナス金利を解除。デンマークの中銀も9月上旬に政策金利をプラスに引き上げており、世界の主要中銀でマイナス金利を続けるのは日銀だけとなる。

 ロシアによるウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格が上昇したことで、スイスでは今春からインフレが加速。 中銀は6月、約15年ぶりに政策金利を引き上げた。8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.5%上昇と、伸び率は拡大。2%未満とする中銀の目標を上回っており、追加利上げが必要と判断した。

 中銀は物価見通しについて「当面は高い水準が続く」と分析。22年のCPI上昇率の予測を3%と、6月の2.8%から上方修正。23年は2.4%(同1.9%)、24年は1.7%(同1.6%)に引き上げた。今後の対応について「中期的な物価安定のため、さらなる利上げを排除できない」とした。

 ロイター通信によると、0.75%の利上げは市場予想通りだった。

親ロ派の住民投票開始=ウクライナ東・南部併合か

 ウクライナ東部ドンバス地方と南部ヘルソン、ザポロジエ両州のロシア支配地域で23日、ロシア編入に向けた「住民投票」が開始される。現地の親ロシア派は先進7カ国(G7)など国際社会の批判を無視し、27日まで実施する。プーチン大統領は「結果の支持」を表明しており、2014年のクリミア半島に続き、併合に踏み切る可能性が高まっている。

 これらの地域は2月から続くロシアによる侵攻で戦場と化し、国内外に逃れた住民も多い。ロシア本土への避難と称した「強制連行」の疑いも指摘されている。ロシア軍は残された住民の声を封殺しており、結果が「民意」を反映するとは言い難いのが実情だ。

 プーチン政権は20日、住民投票について親ロ派を通じて発表。 21日に国民の部分動員令も出した。ロシア軍が苦戦を余儀なくされる中、欧米の兵器支援で反転攻勢に出るウクライナを強くけん制する狙いがある。一方、ゼレンスキー大統領は住民投票を「騒音」と冷ややかにあしらい、停戦交渉も拒否する姿勢を崩していない。

 タス通信によると、23日から4日間は住宅周辺で行われ、27日に投票所を設置。ドンバス地方などの住民が「避難」したロシア各地でも投票が続けられるという。ロシアが攻撃を「自作自演」し、ゼレンスキー政権による「妨害」を主張する恐れもある。

 プーチン氏は21日の国民向け演説で「住民投票の安全な実施に協力する」と説明した。メドベージェフ前大統領は22日、投票後に「ロシアに編入される」と踏み込んで明言。その上で「(これらの地域の防衛に)核を含むあらゆる兵器が使用される」と通信アプリで警告している。(時事)

ロシアに非難集中=ウクライナ侵攻で初閣僚会合―国連安保理

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は22日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり初の閣僚級会合を開いた。米ロ、ウクライナなどの外相が一堂に会する中、一部の予備役を招集する部分的動員令まで出したロシアに対し、非難が集中した。

 ウクライナ南・東部4州では、親ロシア派がロシアへの編入に向けた「住民投票」を23日から行うと表明している。グテレス事務総長は冒頭、深い憂慮を示した上で「武力による威嚇や行使で、領土を併合することは国連憲章に反する」と批判。「一方的かつ強制的に獲得されたいかなる領土も認めない」(ガーナ)と厳しく非難する発言も相次いだ。

 会合は、世界中から首脳らが集まる国連総会一般討論演説の期間に合わせ、9月の安保理議長国フランスが開催を要請した。 ブリンケン米国務長官は「私たちがここに集って守るべき国際秩序そのものが、目の前でずたずたにされようとしている」として「プーチン大統領が(責任追及から)逃れることを許さない」と力を込めた。

 一方、遅れて出席したロシアのラブロフ外相は「この悲劇の原因がロシアの侵略だという完全に異なるシナリオを押し付けようとしている」と反発。20分間近く持論を展開した後、「われわれは決して受け入れない」と述べて切り上げると、議場を後にした。

 続いて演説したクレバリー英外相は「(退席には)驚かない。みんなからの非難を聞きたくないのだろう」と皮肉った。中国からは王毅国務委員兼外相が出席。対話の重要性を主張した。 関係国として参加したウクライナのクレバ外相は「ロシアに責任を負わせない限り、どの国も安全ではない」と語り、中立を保つ国にも支援を訴えた。

 安保理は今年1月末以来、ウクライナ情勢を協議するため30回以上会合を開いてきた。しかし、常任理事国のロシアが拒否権を盾に決議を阻み、機能不全に陥っている。

 これを受け、バイデン米大統領は21日の一般討論演説で、安保理の常任・非常任理事国の拡大支持を表明。ケニア代表は「このような発表が真の変革につながる」と歓迎した。

《欧州トップニュース》

《英国》

  • 大使館のエルサレム移転検討=イスラエルとの首脳会談で伝達―トラス首相
  • 英政府、シェールガスのフラッキング解禁=国内生産拡大を目指す
  • ブレント価格、10〜12月期に再び100ドル試す=JPモルガン
  • 中国BYD、年内に英市場参入か=販売業者と協議
  • バルチック海運指数、26ポイント低下=ケープサイズとパナマックス需要減
  • 西村長官「弔意、十二分に伝わった」=両陛下の訪英終え―宮内庁

《ウクライナ侵攻関連》

  • 対ロ圧力へ国連重視=改革支持も、道筋描けず―米大統領・国連総会
  • ロシアに和平協議促す=NYで外相会談―中国
  • 271人の捕虜交換成立=「国家の勝利」とウクライナ大統領
  • 編入領土攻撃なら「核使用」も=住民投票前にけん制―メドベージェフ氏
  • 欧米日の「一方的制裁」への懸念共有=ブラジル・ロシア外相会談
  • 反戦デモ参加者に招集令状=反体制派、24日抗議活動―ロシア
  • ロシアの動員令、「核のレトリック」批判=一段の制裁追求―G7外相
  • 徴兵拒否の息子を擁護=流出の会話は「発言の切り取り」―ロシア高官
  • 100万人招集か、ロシアで動揺=ウクライナ大統領「逃げて」
  • ウクライナ支援を継続=キーウの大使館再開へ―岸田首相

《コラム・リポート》

  • 【SCHEDULE】予定
  • 国民反発、覚悟の動員=ロシア大統領が30万人招集―24日で侵攻7カ月
  • 野田秀樹さん作品、ロンドン公演=シェークスピアとクイーンの母国で
  • 【政界交差点】山口公明8選の事情 時事通信解説委員長 高橋正光

《EU・ECB》

  • EU、対ロ追加制裁検討=NYで緊急外相会合
  • 「欧州政治共同体」、来月初会合=ウクライナも招待―EU
  • ユーロ圏のインフレ率、ピークはまだ=シュナーベルECB専務理事
  • ブラジル・ルラ元大統領:当選なら半年以内に対EU・FTA成立

《ドイツ》

  • PCK製油所のロスネフチ出資排除を=原油供給に条件―ポーランド環境省
  • スポーツセダン「C43」、ベトナムで組み立てへ=現地生産の動き加速―メルセデスベンツ

《フランス》

  • 蘇寧易購、カルフール中国のCEO交代=業績不振で経営陣刷新

《その他欧州》

  • ノルウェー中銀、政策金利を0.5%引き上げ=11月に追加利上げも
  • 欧州、エネルギー危機対応に5000億ユーロ=調査
  • インドネシア首都でオランダ時代の水路発見

《ロシア・旧ソ連》

  • ロシア産石油価格抑制「既に効果」=追加制裁めぐり米財務長官
  • ロシア財務次官:外銀の資産売却、大統領許可条件に=当局がリスト作成
  • アゼルバイジャン、22年欧州向けガス供給を40%拡大=エネルギー相

《国連・国際機関》

  • 「文言」の交渉入り決意=安保理改革―G4外相会合
  • 中国商務省:米インフレ抑制法、WTOルール違反の疑い

《日系企業の欧州進出速報》

  • 日系企業の欧州進出速報

《アフリカ・中東》

  • 南ア中銀、2回連続で0.75%利上げ=政策金利6.25%に
  • トルコ中銀、1%利下げ=政策金利12.00%に―決定受けリラは最安値水準
  • デモ衝突30人超死亡か=イランの混乱やまず
  • 米政府、イラン風紀警察トップに制裁=スカーフ女性死亡で責任追及
  • イランに「軍事圧力」必要=中東和平で2国家共存支持―イスラエル首相

《Japan/World Today》

  • 政府・日銀、円買い介入=円安阻止へ24年ぶり―鈴木財務相「過度な変動見過ごせない」
  • 日本の為替介入を「理解」=協調は否定―米財務省
  • 円買い介入は日本単独=「弾切れ」懸念も
  • 新興企業投資で税優遇=NY証取で講演、NISA恒久化も―岸田首相
  • JPX、祝日取引開始=海外相場の変動リスク緩和
  • 太平洋島しょ国へ効率的な支援=日米欧、初の外相会合
  • りゅうぐう試料に水を確認=地球外で初、海の起源解明に期待―東北大、JAXAなど解析

《マーケット情報》

  • 東京市場(23日)休場
  • 米国市場サマリー(22日)
  • 〔ロンドン外為〕円、142円台半ば=為替介入で急伸(22日正午)
  • 〔欧州株式〕軒並み反落=英1.08%安、独1.84%安(22日)
  • 〔ロンドン金〕小幅続伸、1669.60ドル(22日)
  • ロンドン原油(23日)
  • LME非鉄相場(22日)
  • 〔ロンドン海運市況〕バルチック・ドライは−26の1720で終了(22日)
  • 〔ユーロ圏金融・債券市況〕独2年利回り11年ぶり高水準=世界的利上げで(22日)

《訃報》

  • 小菅弘正氏死去(元日本トランスシティ社長)

《スポーツ》

  • クロアチアが首位浮上=サッカー欧州ネーションズL
  • 森保監督「弱点突いていく」=きょう米国戦―サッカー日本代表
  • ロナルド、W杯後も代表に意欲=サッカー
  • カンナバロ氏が2部ベネベント監督=イタリア・サッカー
  • フェデラー、ナダルとダブルス=現役最後の見通し―男子テニス

《新聞各紙から》

  • 東京各紙朝刊(23日)