ロンドン版

2021年10月19日 (火)

米フォード、英工場に360億円投資=脱炭素でEV用部品製造へ

 【ロンドン時事】米自動車大手フォード・モーターは18日、英工場に2億3000万ポンド(約360億円)を投じ、同社としては欧州初となる電気自動車(EV)用部品の製造拠点にすると発表した。2024年に生産を開始する。世界的な脱炭素の動きを背景に、将来のEV量産に対応する狙いがある。

 この工場は英中部リバプール近郊にあるヘイルウッド工場。これまでは車両部品の製造拠点だったが、欧州市場向けEVの乗用車と商用車の電動パワーユニットを製造する拠点に改装するという。

 24年半ばに生産を開始し、生産能力は年間約25万台分。今回の投資には英政府の補助金も投入される。

 フォードは30年までに欧州市場向けの乗用車を全てEV化し、商用車の3分の2もEVかプラグイン・ハイブリッドにするとの目標を掲げている。 欧州フォードのローリー社長は「今回の投資は重要なステップだ。目標達成のために当社の能力をさらに強化するものだ」と述べた。

米、気候変動対策で正念場=COP26前に議会の壁

 【ワシントン時事】バイデン米政権が最優先施策に掲げる気候変動対策をめぐり、与党民主党内の対立が激化している。中国に次ぐ世界2位の温室効果ガス排出国である米国。31日から英国で始まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)までに米議会の壁を越えられるか、正念場に立たされている。

 議会で取りまとめが難航しているのは、3兆5000億ドル(約400兆円)規模の大型経済対策法案。民主党内では急進左派が「脱炭素」に向けて巨額の財政出動を容認しているのに対し、石炭などの化石燃料産業から支持を受けているとされる中道派のマンチン上院議員(南部ウェストバージニア州選出)らが規模の縮小を主張している。

 大型経済対策法案は、1兆ドル超のインフラ法案と並ぶバイデン政権の看板施策だ。民主党上院トップのシューマー院内総務は、二つの法案成立により、米国の温室ガス排出量が2030年までに05年比で45%削減できるとアピールする。だが、法案の内容が後退すれば、米政権が公約した削減目標の達成は困難になる。

 バイデン政権は気候変動問題を外交の柱に据え、トランプ前政権が離脱した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」に復帰。気候サミット(首脳会議)を主催して中国や日本に徹底的な対策を迫ってきた。気候変動問題を担当するケリー米大統領特使は「米議会で重要法案が通らなければ、パリ協定に復帰した意味はない」と強調。COP26で米国の指導力が低下しかねないとして、議会に迅速な対応を求めている。

ステランティス、LGと北米で合弁設立へ=24年から車載用電池生産

 【ニューヨーク時事】欧米自動車大手ステランティスは18日、韓国電池大手LGエナジー・ソリューションと、北米で車載用電池を生産する合弁工場の設立に向けて覚書を締結したと発表した。

 合弁工場は2022年6月までに着工、24年3月までに生産開始予定で、生産能力は年間40ギガワット時を見込む。立地は現時点で検討中。生産された電池はステランティスの北米の組立工場に供給され、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などに搭載される。

 同社は30年までに米国で販売する車両の40%以上を電動車にする目標を掲げており、新工場の設立で車両の電動化を加速させたい考え。

 ステランティスは先に、北米に2カ所、ドイツ、フランス、イタリアに各1カ所、電池工場を設立する考えを表明していた。

 競合他社も電池確保に向け取り組みを進めており、トヨタ自動車は18日、30年までに米国で車載用電池生産に約3800億円を投じる計画を公表。米ゼネラル・モーターズ(GM)はLGエナジーと、米フォード・モーターは韓国化学大手SKイノベーションと、それぞれ車載用電池の合弁工場を米国に設立する考えを明らかにしている。

ガス高騰、G20で協議を=メルケル独首相

 【ベルリン時事】ドイツのメルケル首相は18日の記者会見で、世界で天然ガス価格が高騰している問題について、環境対策からの影響などを、20カ国・地域(G20)で協議すべきだとの認識を示した。

 メルケル氏は、高騰の原因特定は容易ではないとしつつ、同日に中国の李克強首相と行ったオンライン会談で、中国は独などが二酸化炭素(CO2)排出削減のため進める脱石炭がガス価格を押し上げることに懸念を持っていることが分かったと説明。「G20など国際的な場」で、価格に影響を与えるエネルギー需要の変化について協議すべきだと語った。

 ロシアがドイツへの送ガス管「ノルドストリーム2」の稼働を急がせるため、ガス供給を絞っていることが高騰の一因との観測もある。 ただ、メルケル氏は「拙速な責任の押しつけは慎むべきだ」と批判を控えた。 

 G20は30、31の両日、ローマで首脳会議を開く。その時点で独で進められている連立交渉が決着せず新政権が成立していない場合、メルケル氏が出席する可能性がある。

ワクチン輸出、10億回分到達=日本など150カ国以上―EU

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は18日、域内で生産された新型コロナウイルスワクチンの域外輸出量が累計10億回分を超えたと発表した。「EUは最大の輸出者で、世界の国々と常に公平にワクチンを共有してきた」とアピールした。

 輸出先は日本やトルコ、EUを離脱した英国など150カ国以上。中低所得国にもワクチン調達の国際協調枠組み「COVAX」(コバックス)を通じて約8700万回分を提供した。 

 EUは当初、域内のワクチン接種遅れへの対応に苦慮。1月末に輸出規制を導入し、「囲い込みだ」との批判を招いたこともあるが、実際の輸出差し止めは1件にとどまっている。

 EUは今後、さらに5億回分超を中低所得国に寄付する方針。フォンデアライエン氏は、ローマで来週開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議で、各国に支援拡大を促す考えだ。

《欧州トップニュース》

《英国》

  • 英原油、3年ぶり高値=一時86ドル台
  • バルチック海運指数、122ポイント低下=ケープサイズのレート大幅低下
  • 英豪系BHP、7〜9月期の鉄鉱石生産は前年比5%減=人手不足で

《コラム・リポート》

  • 【SCHEDULE】予定
  • 北京五輪聖火を採火=無観客で式典開催
  • FIFA会長、年内結論の意向=W杯サッカー隔年開催問題
  • 【早読み!週刊誌】ノーベル賞受賞者、日本嫌いの理由(10月11〜17日)

《EU・ECB》

  • EU当局、5〜11歳への接種を審査=ファイザー製コロナワクチン
  • ビスコ伊中銀総裁:ユーロ圏のインフレ圧力、22年まで続く可能性も
  • EUからのベトナム投資、4.8億ドル増=FTA発効1年で

《ドイツ》

  • 独シーメンス、LDA事業の分離準備=会社再編の一環
  • 世界の植物油相場、22年1〜3月期に下落=著名アナリストが予想

《フランス》

  • ナイトクラブに銃撃、2人拘束=「衛生パス」めぐり入場拒否―フランス
  • マレーシア、仏と潜在26億リンギの投資交渉まとめる=貿易産業省が代表団派遣

《その他欧州》

  • 伊政府、モンテ・パスキ銀売却で80億ドル超の資本要請=ウニクレディトに
  • 伊マセラティ、新型SUVの発売延期=半導体不足で
  • ボルボ・カー、IPOの仮条件設定=企業価値は最大230億ドル
  • ブラジル航空機大手エンブラエルとフォッカーが技術提携
  • GIC、チェコの通信インフラ企業株を取得=PPFから―シンガポール
  • 「ヘンプ」の商業栽培許可は324件に=換金作物として人気に―タイFDA

《天然ガス》

  • ロシア・ガスプロム、11月分のガス輸送を追加予約=ポーランド経由
  • ノルドストリーム2、輸送管1本目にガス注入=輸出開始に備え
  • ウクライナ国営ナフトガスCEO:ロシアはノルドストリーム2承認へ欧州に

《ロシア・旧ソ連》

  • NATOとの業務停止へ=代表部職員除名に反発―ロシア
  • 中ロ軍艦が津軽海峡通過=計10隻、同時確認は初―防衛省
  • 中国の兵器開発を注視=極超音速ミサイル実験で―米
  • 欧州最悪のロシア、感染者800万人=ワクチン懐疑、政府は責任転嫁―新型コロナ
  • ロシア・ノルニッケルが科学者対象の「パラジウム・コンテスト」=アイデア募集

《国連・国際機関》

  • アフガン全土でポリオ予防接種=来月から、タリバンも協力―国連
  • OPECプラス、9月の減産順守率低下=一部産油国が増産に苦戦

《アフリカ・中東》

  • 「社会的距離」を解除=イスラム教聖地メッカの聖モスク
  • 8月のサウジ原油輸出が増加=JODI

《原油高》

  • 原油高、家計負担深刻に=ガソリン・灯油、高騰長期化も
  • 原油先物、83ドル台に上昇=7年ぶり高値
  • 米、産油国に働きかけ継続=ガソリン高騰を懸念

《Japan/World Today》

  • 衆院選公示、31日投開票=政権選択が最大焦点―コロナ禍の選挙戦号砲【21衆院選】
  • 首都圏マンション、過去最高値=都心の高額物件好調―21年度上期
  • 中高パソコン部、産業界が支援=デジタル人材育成で検討会―経産省
  • ドコモ障害「重大事故」=行政指導を検討―総務省
  • 三菱商事、脱炭素投資2兆円=30年度まで、再エネ強化
  • 小型荷物入ります=投函口大きい新型ポスト―日本郵便
  • トヨタ、米で3800億円投資=EV用電池生産、30年までに
  • ソニーG、米ゲーム事業を一部売却=1100億円で
  • 米、川重製車両の点検要請=首都地下鉄の脱線事故で
  • 米財務省:金融制裁、多国間で実施を=ドル依存低下で効果薄
  • コリン・パウエル氏死去=黒人初の米国務長官―コロナ合併症
  • 台湾の鴻海、EV試作車を初披露

《マーケット情報》

  • 三菱UFJ銀行直物為替公表建値 10/19
  • 円相場、114円17〜18銭=19日正午現在―東京市場
  • 米国市場サマリー(18日)
  • 〔ロンドン外為〕円、114円台前半(18日)
  • 〔ロンドン株式〕4日ぶり反落、0.42%安(18日)
  • 〔フランクフルト株式〕反落、0.72%安=中国の景気減速警戒(18日)
  • 〔ロンドン金〕続落、1767.895ドル(18日)
  • ロンドン原油(18日)
  • LME非鉄相場(18日)
  • 〔ロンドン海運市況〕バルチック・ドライは−122の4732で終了(18日)
  • 〔ユーロ圏金融・債券市況〕利回り上昇=世界的な金利見通し再評価で(18日)

《人事・訃報》

  • 森山真弓氏死去、93歳=女性初の官房長官

《スポーツ》

  • 冨安、4戦連続フル出場=欧州サッカー
  • アーセナルの冨安、先制点に絡む=欧州サッカー
  • 伊東、24年まで契約延長=ベルギー・サッカー
  • チェルシーなど首位=欧州サッカー
  • イングランドに無観客処分=UEFA
  • 松山は19位=男子ゴルフ世界ランク
  • チェン、北京五輪は「大きな意味」=フィギュアスケート男子

《新聞各紙から》

  • 東京各紙朝刊(19日)