北京・華北版

2022年9月26日 (月)

濃厚接触者の隔離費用、自己負担地域も=防疫対策で巨額の支出、財源不足深刻化

 中国メディアが24日伝えたところによると、厳格な新型コロナウイルスの防疫対策による巨額の支出を強いられ、各地方政府の財政悪化が顕在化している。重慶市や雲南省の一部では、地方政府が濃厚接触者に隔離施設の滞在費用を負担させている。地域総生産が中国で最大の広東省さえ、一部地域で財源不足となり、日常の定期的なPCR検査を有料化している。

 10月16日に中国共産党大会を控え、中国各地はコロナ感染拡大を封じ込めるため、防疫態勢を強化。その一環として、感染者と長時間にわたり近距離で接した濃厚接触者を指定の隔離施設に強制的に搬送することが徹底されている。

 強制隔離にかかる費用は原則的には地方政府の負担だが、経済基盤の弱い一部の地域では財源が不足し、隔離された濃厚接触者から強制的に宿泊費や食費の徴収を開始した。 支払いを拒否した場合は法的な罰則の対象になるという。

 雲南省鎮雄県は21日から隔離施設に入所した人について、1日100〜150元(約2000〜3000円)の滞在費用を徴収すると発表。重慶市長寿区は隔離施設や指定したホテルなどで健康観察を実施されている人に少なくとも1日300元の宿泊費・食費支払いを求める。

 有料化はインターネット上で大きな波紋を呼んでいる。共産党機関紙系の環球時報の元編集長、胡錫進氏が隔離費用の自己負担は伝染病予防法に反すると指摘するなど批判的な声が多い。

 新型コロナ対策の厳格化による歳出が膨らむ一方、不動産市況の冷え込みや経済活動の停滞で歳入が急速に落ち込み、地方政府は財政面で一層厳しい状態に置かれている。 ネット上では公務員の給与が減額されたと訴える投稿が広がっている。比較的財政余力があるとされた上海市や江蘇省、浙江省、広東省でも給料以外の手当が次々となくなり、収入減少にあえいでいる。

 黒竜江省鶴岡市など一部地方都市は公務員の新規募集を実質的に中止した。甘粛省蘭州市では、国有公共交通会社による賃金の未払いが発生。会社側は生活費に困った従業員に対し、それぞれ銀行から借金するよう要請した上で、会社が後で立て替えて返済すると緊急提案した。(上海時事)

上海のコンテナ運賃、下落一辺倒=欧米市場の需要減退で

 中国メディアが25日伝えたところによると、上海港を出港するコンテナ船の運賃市況は、下落一辺倒で推移している。上海航運交易所がまとめたコンテナスポット(随時契約)運賃動向を示す上海輸出コンテナ総合指数(SCFI、2009年10月16日決済価格=1000)は16日時点で2312.65ポイントと先週より9.7%下落し、14週連続のマイナスとなった。年初の最も高い1月7日から約55%も下落した。

 主要航路別では、ペルシャ湾や北米西岸、南米、地中海向けが前週比でそれぞれ16.8%、12.5%、11.7%、10.5%下落した。

 海運業者の間では業界の動向を懸念する声が出ている。 上海から米国西海岸への運賃は1キロ当たり28元(約560円)、カナダは15元などと価格を引き下げ、顧客の囲い込みを図る。また、天津の海運代理業者によると、中国から米ロサンゼルス港向けのコンテナ運賃は40フィートコンテナ1個当たり約3000元と昨年最高時点(1万4000元)から大幅下落した。

 商務省国際貿易経済合作研究員の梅新育氏は、海運各社が運搬力を増やしたことがコンテナ輸送運賃の大幅下落につながったと指摘。さらに、9月は海外輸送のピーク需要期だが、インフレによる消費マインドの悪化や実質購買力の低下を背景に、海外の小売業者が年末商戦向けの在庫積み増しに慎重になっているという。

 コンテナ運賃指数は低下が続いているとはいえ、新型コロナウイルス流行前の水準と比べればなお高い。 海運業界関係者は、海運需要の減速が8月下旬に加速しており、10月の国慶節連休以降はさらに悪化するとの見通しを示した。(上海時事)

香港IPO調達額、22年はアジア市場の7%に縮小見通し

 2022年の香港証券取引所での新規株式公開(IPO)調達額は77億5000万米ドル(約1兆1000億円)にとどまる見通しだ。香港のアジアIPO市場に占める資金調達の割合は7%程度に縮小し、1999年以降で最も低い水準になる見込み。23日の香港紙・信報(電子版)が米ブルームバーグ通信の集計データとして伝えた。

 95年〜21年の香港のIPO調達額がアジア全体に占める割合は、平均26%を維持していた。今年に入ってからは市況の低迷で、上場企業数や調達額が急減。市場のボラティリティーが大きく、企業評価額の低下を避けるために、新株発行を伴わない「紹介形式」での重複上場で資金調達を行わないケースも増えたという。

 一方、米国で上場廃止リスクを抱える中国大手企業の本国回帰上場が支えとなり、上海と深セン両証券取引所のIPO調達額は計745億米ドルになる見込み。金額ベースでアジアの69%を占め、過去最大になるとみられる。(香港時事)

アモイ航空、エアバス機材を初導入へ=米中対立で調達方針変更か―福建省

 中国メディアが24日伝えたところによると、南方航空はこのほど、福建省アモイ市を本拠とする子会社のアモイ航空が、欧州の航空機大手エアバスから初めて旅客機を調達すると発表した。導入するのはナローボディーの双発ジェット旅客機「A320ネオ」型機40機で、2024年から27年にかけて順次導入する。米中対立が先鋭化する中、米ボーイング機材一辺倒だった機材調達を改める考えがあるとみられる。

 A320ネオはエアバスの最量販機材A320型機に低燃費のターボファンエンジンを採用しており、航空会社の経営を圧迫している燃料費を低減させる効果が期待される。発注額はカタログ価格で40機分が約338億元(約6800億円)となる。 アモイ航空の幹部は、エアバス機の導入について、既存機の更新時期や安全性などを総合的に勘案したと説明した。

 アモイ航空は、米ボーイングB737型機やB757型機、B787型機を合わせて208機保有。これまでに米国製旅客機だけを調達し、米中両国の貿易摩擦緩和に一役買ってきた。

 中国国際航空や南方航空、東方航空も7月、エアバスからA320ネオ型機計292機を購入することを決めた。中国の航空市場では、ボーイングがエアバスに後れを取りつつある。

 新型コロナウイルスの再燃による移動制限が中国航空各社の経営を直撃。アモイ航空の22年業績は、売上高が前年同期比22.8%減の88億0100万元で、純損益は16億5300万元の赤字を計上。赤字幅は前年同期(4600万元)の36倍に当たる。(上海時事)

垂大使「理解と信頼で関係打開を」=北京で記念イベント―日中国交正常化50周年

 【北京時事】日中国交正常化50年の記念イベントが24日、北京市内のショッピングモールで開かれた。開幕式に出席した垂秀夫駐中国大使は、あいさつで「国と国との関係も、突き詰めれば人と人との関係だ」と強調。政府間の対話に加え、両国民の相互理解と信頼の醸成が「日中関係打開の王道だ」と訴えた。

 中国外務省の劉勁松アジア局長は「新たな出発点に立ち、中日友好事業の基礎をより深く、さらに強固にすることを期待している」と述べた。程永華・元駐日大使も出席した。

 イベントは、日本と特別なつながりのない「一般的な市民」を対象に想定し、食や音楽を通じて関心を持ってもらうのが狙い。25日までの2日間、日中双方の料理を組み合わせた創作料理の紹介や、両国のピアノ奏者による中継での遠隔連弾などが披露される。

 中国日本商会や日本大使館などで組織する実行委員会と、中国の非営利組織「中国公共外交協会」が共催し、中国に進出する日系企業約100社の協賛などで予算を確保した。中国側からイベント告知の許可が下りたのは9月に入ってからで、出席者は厳格な防疫対策を求められた。

 また、日中の子どもに人気の「ウルトラマン」のショーと、「剣の舞」の演奏に関し、中国側から「戦いを想起させる」という懸念が示され取りやめとなった。

《中国トップニュース》

《中国・経済》

  • 人民元の国際化、着実かつ慎重に進める=中国人民銀行
  • 中国商務省:米インフレ抑制法、WTOルール違反の疑い

《北京・天津・華北》

  • 河北省石家荘の空港、医薬品の輸入検査が可能に
  • 中車長客、独見本市で自動運転高速鉄道技術を発表
  • 天津貨運航空が韓国仁川―温州間の貨物便を就航=週6便を運航
  • 国産旅客機の購入・発注180機=天津のリース各社
  • リオ・ティントと首鋼、CO2排出削減で協力
  • 北京各大学が国慶節連休短縮=コロナ対策で2〜3日間

《大連・瀋陽・東北》

  • マンション購入なら不動産取得税免除=遼寧東港が優遇策ー中国
  • 東北軽合金が好業績=純利益6割増
  • 造船の大連中遠海運川崎、コロナ禍も受注増=納期前倒しで引き渡し

《青島・山東省》

  • 山東省、「斉の長城」保護条例を可決=1月からキャンプ禁止

《上海・華東》

  • 寧徳時代、EV電池交換サービスの世界展開検討=まず欧州から―福建省
  • 上海港、コンテナバース整備に550億元
  • 新鳳鳴、繊維処理剤強化=工場新設で400億円投資―浙江省
  • 銅陵有色、銅材工場に103億元=電池向け増強―安徽省
  • 時代電気、車載半導体工場に111億元
  • マレーシア電池工場に2.8億ドル=江蘇省企業
  • 8月の経済指標、消費・投資回復のもたつき目立ち=上海市
  • ベトナムコーヒー「チュングエン」、上海に海外1号店

《コラム・リポート》

  • 【食彩ASIA】タイ伝統のあめ細工
  • 【アジア進出インタビュー】第444回〔タイ〕「10年後、牛カツを日本食の代表に」ゴリップ・洪大記副社長

《四川・中西部》

  • 武漢−ラオスの貨物列車、10本目が出発
  • 湖北省の鉱工業生産額7.8%増=1〜8月
  • 白鶴灘発電所、左岸の全8基が商業運転開始=長江上流
  • 東風風神がSUV「皓極」のハイブリッド車発売=13万元台で
  • 華潤電力が湖北の養魚場上に大規模太陽光発電所=110億円投じ
  • 四川省宜賓市、通常の生活再開=新型コロナ落ち着き

《華南》

  • 中国寧徳時代、欧州で3番目の車載電池工場建設を検討
  • 大湾区の金融企業、7割が「5年以内に投資拡大」
  • 広東省小売売上高、2.0%増=1〜8月
  • 広汽埃安「AION Yプラス 」27日発売=広東省

《香港》

  • 香港、入境時のホテル隔離廃止=コロナ対策緩和、26日から
  • 22年の香港経済マイナス成長の公算大=陳財政官
  • HSBC香港、プライムレート0.125%引き上げ=他行も追随
  • 1〜7月の民間住宅着工数、前年比12%減=落成数は05年以来最多―香港
  • 世界金融センター番付、香港4位に転落=深セン9位

《台湾》

  • メディアテック、スマホ用チップ占有率で依然首位=8四半期連続

《中国・一般》

  • 「新時代の関係構築を」=政協副主席の国葬参列発表―中国外務省
  • 米国務長官、中国との対話維持模索=外相会談、王氏は台湾めぐり批判
  • 統一妨害なら「押しつぶされる」=台湾めぐり対米けん制―中国外相
  • 「和平協議促進に尽力」=中国、ウクライナと外相会談
  • 小型船沈没、中国人23人不明=カンボジア

《日本企業の中国関係人事》

  • 日本企業の中国関係人事

《自動車》

  • トヨタ、ロシア生産撤退=ウクライナ侵攻で供給網混乱
  • 米GM、オハイオ工場をEV向けに=7億6000万ドル投資へ
  • マツダ、ロシアでの生産終了へ=合弁先企業と協議
  • EVロードマップ策定=30年までに30種投入目指す―アストラ・インドネシア

《Japan/World Today》

  • 右派が過半数=出口調査、初の女性首相か―伊総選挙
  • 北朝鮮、弾道ミサイル発射=変則軌道の可能性、EEZ外落下か
  • 弔問外交、26日スタート=30カ国超、初日は米副大統領ら―岸田首相

《マーケット情報》

  • 休場
  • アジア主要市場の株価指数(23日、カッコ内は前営業日比)

《新聞各紙から》

  • 東京各紙朝刊(26日)