香港版

2021年10月19日 (火)

中国との通関再開に向け3案=本土当局の同意困難か―香港政府

 香港政府革新・科学技術局の薛永恒局長は17日に出演したテレビ番組で、中国本土との往来再開に向け、個人の健康状況や行動履歴の管理・共有方法について三つの案を中国当局に提示したと明らかにした。18日付の香港紙・信報(A14面)などが報じた。

 香港政府は、仮に「通関コード」と名付けたアプリを通じて、新型コロナウイルスワクチンの接種歴やPCR検査結果、各種の個人情報を当局が把握できるようにする方針だ。通関コードの活用に当たっては、(1)ユーザーが日々の行動を自身で記録(申告)する(2)政府が事前に高リスク地域のリストを提示し、ユーザーは滞在歴の有無を自己申告する(3)ユーザーの同意のもと、現在香港で普及している行動記録アプリ「安心出行」の個人情報とリンクさせる―の3案が検討されている。 これらの混合形式もあり得るという。

 いずれの案が採用された場合も、ユーザーによってアップデートされた情報によって「感染の危険あり」と判断されれば、隔離や強制検査といった措置が取られるとみられる。中国本土で広く普及している「健康コード」は、全地球測位システム(GPS)による位置追跡機能を備えており、中国側は香港に同様の厳密な管理システムが存在しないことを問題視してきた。

 18日付の香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、「自己申告」に頼るのではなく「強制的な行動履歴の提出」がなされない限り、本土側が納得することはないだろうとの関係者の見立てを報じた。一部では「本土の健康コードをそのまま導入した方が早い」との意見も出ている。(香港時事)

恒大汽車などEV新興、ファンド出資を模索=上場条件厳格化で―広東省

 17日の香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)によると、中国不動産開発大手・中国恒大集団(広東省深セン市)傘下で電気自動車(EV)事業を手掛ける中国恒大新能源汽車集団(恒大汽車)など資金を必要とする新興EV企業は、プライベートエクイティ(PE)やベンチャーキャピタルによる資金調達に関心を寄せている。上海証券取引所ハイテク新興企業向け市場「科創板」における新規株式公開(IPO)条件の厳格化に伴い、代替の資金調達方法を積極的に模索しているという。

 恒大汽車のほか、浙江吉利控股集団(浙江省杭州市)、新エネルギー車(NEV)メーカー、威馬汽車(上海市)の3社は先に、科創板での資金調達の道が閉ざされた。 これは習近平国家主席が2019年、「テクノロジー」や「イノベーション」の定義を厳格化し上場要件を引き締めたことが背景にある。

 インターネットサービス大手、騰訊(テンセント)、検索大手・百度(バイドゥ)、自動車大手、上海汽車集団(SAIC)などが出資する威馬汽車は4月に科創板での上場を急きょ取りやめた。浙江吉利控股集団も6月に200億元(約3550億円)の調達を見込んでいた上場を断念。巨額の負債を抱える中国恒大傘下の恒大汽車は、9月末に目標300億元の上場を取りやめ、恒大集団へのライフラインとなるはずだったが計画倒れに終わった。

 新基準では、十分な研究開発に加えて、ハード技術を含む製品への投資が条件に加えられた。 これらのEVメーカーは上場審査委員会に対し、交通モビリティーの未来をけん引するためのコア技術を保有していると納得させることができなかったという。(香港時事)

中国経済、さらに減速へ=電力不足や恒大危機―習指導部が引き締め

 【北京時事】世界経済をけん引してきた中国の成長鈍化が続いている。深刻な電力不足や、不動産開発大手・中国恒大集団の経営危機が背景だが、いずれも習近平国家主席(共産党総書記)の看板政策と密接に絡んだ問題だ。来年秋の共産党大会を控えて大幅な路線変更は考えにくく、景気はさらに減速する公算が大きい。

 18日発表された7〜9月期の中国の実質GDP(国内総生産)は前年同期比4.9%増にとどまった。伸び率は2四半期連続で鈍化。また、前期比ではわずか0.2%増だった。

 製造業にとって打撃となったのが電力不足だ。炭鉱の安全基準厳格化や洪水で発電用石炭の生産が伸び悩む一方、企業の電力需要は旺盛で、需給が逼迫(ひっぱく)。 石炭価格が値上がりする中、電力価格は低く抑えられていることから、赤字を警戒する電力会社が発電量を増やすのに消極的だと伝えられる。

 政府の環境対策も拍車を掛ける。習指導部が掲げる二酸化炭素(CO2)排出削減目標の実現に向け、政府は電力消費量の削減に躍起だ。製造業の盛んな広東省や江蘇省は電力供給を制限し、多くの工場で操業がストップした。国家統計局の報道官は18日の記者会見で、電力不足で「生産活動に影響が生じている」と認めた。

 恒大の経営危機も、当局の強硬姿勢が招いた側面が大きい。格差是正の「共同富裕」を唱える習指導部は、住宅価格の高騰を抑えるため、不動産業界への融資を引き締めた。 多額の借り入れに依存していた恒大などの不動産各社は、これで資金繰りが急速に悪化した。

 恒大危機が深刻化した9月、住宅販売は急減。その余波で建材やエアコンなどの家電も落ち込みが必至だ。さらに、不動産業界に多額の融資を行ってきた金融機関に悪影響が波及しないかと懸念されている。

 習指導部がこうした情勢をにらみ、ソフトランディング(軟着陸)実現へ政策を微調整する可能性はある。ただ、手綱を極端に緩める兆しはない。地球温暖化対策での後戻りも見込み薄で、景気の下押し圧力は長引きそうだ。

騰訊・微信ライブ、5900配信元に罰則=広東省

 中国インターネットサービス大手・騰訊(テンセント)の無料通信アプリ「微信(ウィーチャット)」はこのほど、不適切な内容が含まれる動画を配信したとして、6月以降、計1万2000のライブ動画を処理し、5900の配信元に罰則を科したと明らかにした。18日付の香港紙・信報(A6面)が報じた。

 微信では6月1日以降、規約違反と判断したアカウントに対して、信用評価を引き下げたり、ライブ配信を30日間、あるいは永久禁止としたりした。微信のセキュリティー部門は「一部の配信元は注目を集める目的や視聴者への課金目当てに、下品で非常識な演出を行っており、視聴者にゆがんだ価値観を広める」と説明。違反の取り締まりを徹底するという。

 中国のネット管理当局は7月、テンセントを含む複数企業の配信プラットフォーム責任者を呼び出しており、未成年者の性的表現など不適切なコンテンツに対する監督強化を求めていた。(香港時事)

《トップニュース》

《コラム・リポート》

  • 【人事トレンド2021】第10回 昇給・賞与について考える パソナ(保聖那人才服務(上海)有限公司)副董事長兼総経理 陳大立
  • 【早読み!週刊誌】ノーベル賞受賞者、日本嫌いの理由(10月11〜17日)

《香港・華南》

  • YKK香港、屯門工場を閉鎖=社員240人解雇へ
  • 香港の全人代常務委委員、北京入り不許可に=経路不明感染1例で
  • 化粧品の莎莎、7〜9月期9%増収=19年比6割減―香港
  • 9月の香港空港旅客数、2.3倍=19年比では95%減
  • BYD、深汕特別区に自動車工業園建設=投資額50億元―広東省
  • 大埔の映画館、試験営業を開始=20年ぶり―香港
  • 9月の香港旅客、8.2%増=1〜9月は98.2%減―観光発展局
  • アモイタングステンからの独立会社、電池原料で格林美と提携=福建省
  • 海昌海洋公園、テーマパーク5カ所売却へ=韓国企業に

《中国経済》

  • 9月の粗鋼生産、21%減=電力供給制限や環境目標達成で
  • 米ゴールドマンの全額出資証券会社承認=JPモルガンに次いで2社目
  • 中国不動産10社、当局に規制の「適切な緩和」要請=経済紙
  • ソニーに罰金=盧溝橋事件の日に新商品―北京市
  • 経済安保に配慮できず=LINEの情報管理で最終報告
  • EVの理想汽車、地元に新工場=23年から年産10万台―北京市
  • 完全自動運転へ段階的公道テスト=百度とポニーの15台に免許―北京
  • 京東、「独身の日」セール10月20日開始=迅速配送キャンペーンも
  • 北京の店舗にジャージャン麺登場=ご当地メニュー充実―KFC
  • 9月の消費者物価、1.2%上昇=PPIは1.6%上昇―北京
  • シノペックがボーリングのアジア最深記録=6割に天津製鋼管
  • 天津港のコンテナ取扱量、過去最多=1〜9月
  • 長安汽車、小型SUV「長安欧尚X7 PLUS」を発売
  • 湖北省の交通インフラ投資額、1〜9月に1.4兆円
  • 四川省の消費者物価、1〜9月に前年同期比横ばい
  • 成都ハイテク総合保税区、1〜9月輸出入額が全国最多に
  • 遼寧省が工業用インターネットに専用資金=最大500万元補助
  • 「青島電影学院」が発足=映画・映像人材を育成
  • 重慶・果園港、1〜9月貨物量が58%増加

《中国一般》

  • 習氏地位確立へ「歴史決議」=来月8〜11日の重要会議で採択―中国共産党
  • 極超音速兵器でなく「宇宙船」=往復技術の実験と主張
  • 中国外務省、岸田首相の真榊奉納批判
  • 中・アフガン外相近く会談へ
  • 北京五輪聖火を採火=無観客で式典開催

《上海・華東》

  • 上汽GM、電池工場が稼働=高級SUVに搭載―上海市
  • 永冠新材、IC用テープ増産へ=CBで資金調達―上海市
  • 外高橋造船、コンテナ船10隻受注=カナダ社から―上海市
  • 浦東空港、9月利用者が37.3%減=上海市
  • 1〜9月貿易額は23%増=3兆元目前―浙江省
  • 科沃斯、スマート家電強化=10億元で新工場―江蘇省

《台湾》

  • TPP加入、日本の支援に期待=「中国が妨害」と批判―交渉トップ
  • 「日本の影響力は絶大」=TPP加入へアピール―トウ政務委員
  • LED関連各社、生産能力を拡充
  • シャープ、米国でテレビ事業再参入=来春、6年ぶりに

《自動車》

  • トヨタ、米で3800億円投資=EV用電池生産、30年までに
  • ステランティス、LGと北米で合弁設立へ=24年から車載用電池生産
  • 米フォード、英工場に360億円投資=脱炭素でEV用部品製造へ

《Japan/World Today》

  • 政府、原油高対策で閣僚会合=生活への影響懸念、増産要請

《訃報》

  • コリン・パウエル氏死去=黒人初の米国務長官―コロナ合併症
  • 森山真弓氏死去、93歳=女性初の官房長官

《マーケット情報》

  • 三菱UFJ銀行 アジア通貨日報 2021年10月18日
  • 米国市場サマリー(18日)
  • 〔香港外為〕ドル、午後3時現在114円31〜36銭(18日)
  • 〔上海外為〕人民元下落=GDPが予想下回る(18日)
  • 〔中国・香港株式〕中国反落、成長鈍化を嫌気=香港続伸(18日)
  • 〔台湾株式〕反落(18日)
  • 〔東南アジア株式〕おおむね上昇=クアラルンプールは一時5カ月ぶり高値(18日)
  • アジア主要市場の株価指数(18日、カッコ内は前営業日比)
  • 東証出来高・指数(18日、平均株価単位=円)
  • 上海メタル(18日)

《新聞各紙から》

  • 東京各紙朝刊(19日)